第215条【歳入分配委員会】、第216条【歳入分配委員会の権限】、第217条【歳入の分割】

第12章【財政】

第４部【歳入の分配】

第215条　歳入分配委員会を設置する。
２　委員会は、大統領により任命された以下の者から構成される。
（a）大統領が指名して下院が同意した委員長。
（b）下院で議員を有する政党が、その割合に応じて指名する２名。
（c）上院で議員を有する政党が、その割合に応じて指名する５名。
（d）財政を所管する省庁の主席秘書官。
３　第２項の規定により指名される者は、議会議員であってはならない。
４　第２項（a）、（b）又は（c）の委員になる者は、財政及び経済に関して豊富な専門的経験を有していなければならない。

第216条　歳入分配委員会の主要な権限は、国家政府によって調達された歳入の、以下の政府間の公平な分配の基礎に関して勧告することである。
（a）国家及びカウンティ政府間。
（b）各カウンティ政府間。
２　委員会は、この憲法及び国家の法律が定めるところにより、カウンティ政府の資金調達及び財政管理に関する、その他の事項についても勧告するものとする。
３　委員会は、勧告を策定する際に、以下の事項について努力するものとする。
（a）第203条第１項に規定する基準を推進し、その実効性を確保すること。
（b）必要に応じて、国家及びカウンティ政府の財源を明確にし、増強すること。
（c）財政責任を高めること。
４　委員会は、第204条第２項の目的のために、社会的に孤立した地域を特定するための基準を定める政策を決定、公表し、定期的に見直すものとする。
５　委員会は勧告を、上院、下院、国家行政部、カウンティ議会及びカウンティ行政部に提出するものとする。

第217条　上院は、５年に１度、決議により、カウンティ政府に毎年分配される国家歳入を、カウンティ間で配分する基礎を決定するものとする。
２　第１項の歳入配分の基礎を決定する際に、上院は、
（a）第203条第１項の基準に留意する。
（b）歳入分配委員会の勧告を要請し、審議する。
（c）カウンティ知事、財政を所管する閣僚及びカウンティ政府の組織と協議する。
（d）専門家団体を含む一般国民に、この件について意見を提出するよう呼びかける。
３　上院が第１項の決議を採択してから10日以内に、上院議長は、その決議を下院議長に送付するものとする。
４　上院の決議が第３項により送付されてから60日以内に、下院はその決議を審議し、修正の有無にかかわらず、可決又は否決することができる。
５　下院が、
（a）60日以内に決議について議決しない場合、その決議は修正されることなく承認されたものとみなす。
（b）決議について投票する場合、
　（i）決議を修正するには、下院議員の３分の２以上が賛成票を投じなければならない。
　（ii）決議を否決するには、決議が下院で最初に修正されたか否かにかかわらず、下院議員の３分の２以上が反対票を投じなければならない。
　（iii）その他の場合、決議は承認される。
６　下院が修正された決議を承認した場合、又は決議を否決した場合、上院はその選択により、
（a）第１項に基づく新たな決議を採択することができる。その場合、本項並びに第４項及び第５項の規定が新たに適用される。
（b）必要な修正を加えた上で適用される第113条に従って、調整のための両議院合同委員会に付託するよう求めることができる。
７　本条に基づき第５項の承認を得た決議は、その後新たな決議が承認されるまで拘束力を有する。
８　第１項の規定にかかわらず、上院はその議員の３分の２以上の賛成を得た決議により、承認後いつでもその決議を修正することができる。
９　第２項から第８項までの規定は、必要な修正を加えた上で第８項の決議に適用される。

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