第228条【予算管理官】、第229条【会計検査院長】、第230条【給与報酬委員会】

第12章【財政】

第７部【財政の役職及び機関】

第228条　予算管理官は大統領によって指名され、下院の同意を得た上で大統領が任命する。
２　予算管理官の資格として、財政の広範な知識を有する者、又は10年以上の財政監査経験を有する者でなければならない。
３　第251条に従い、予算管理官の任期は８年であり、再任することはできない。
４　予算管理官は、第204条、第206条及び第207条に基づき、公的基金からの拠出を許可することにより、国家及びカウンティ政府の予算実施を監督するものとする。
５　予算管理官は、拠出が法律によるものと認められない限り、公的基金からの拠出に同意してはならない。
６　予算管理官は、４か月毎に、国家及びカウンティ政府の予算執行に関する報告書を、議会の各議院に提出しなければならない。

第229条　会計検査院長は大統領によって指名され、下院の同意を得た上で大統領が任命する。
２　会計検査院長の資格として、財政の広範な知識を有する者、又は10年以上の財政監査経験を有する者でなければならない。
３　第251条に従い、会計検査院長の任期は８年であり、再任することはできない。
４　各会計年度終了後６か月以内に、会計検査院長はその会計年度に関して、以下の事項を監査及び報告しなければならない。
（a）国家及びカウンティ政府の会計。
（b）国家及びカウンティ政府のすべての基金及び機関の会計。
（c）すべての裁判所の会計。
（d）この憲法によって設置されたすべての委員会及び独立機関の会計。
（e）下院、上院及びカウンティ議会の会計。
（f）公的基金から資金を得ている政党の会計。
（g）公的債務。
（h）法律により会計検査院長の監査を要するその他の団体の会計。
５　会計検査院長は、公的基金から資金を得ている団体の会計を監査及び報告することができる。
６　監査報告は、公金が適法かつ効果的な方法で使用されたか否かを確認するものである。
７　監査報告書は、議会又は関連するカウンティ議会に提出されるものとする。
８　監査報告を受けてから３か月以内に、議会又はカウンティ議会は、報告を検討及び審議して適切な措置を講じるものとする。

第230条　給与報酬委員会を設置する。
２　給与報酬委員会は、大統領によって任命された以下の者により構成される。
（a）委員長
（b）以下の機関が、当該機関の構成員又は職員ではない者の中から、それぞれ１名ずつ指名する者。
　（i）議会事務局委員会
　（ii）公務委員会
　（iii）司法公務委員会
　（iv）教職公務委員会
　（v）国家警察庁委員会
　（vi）国防会議
　（vii）カウンティ政府を代表する、上院。
（c）以下の者がそれぞれ１名ずつ指名する者。
　（i）労働組合を代表する統括組織。
　（ii）雇用主を代表する統括組織。
　（iii）法律で定められた職能団体の合同組織。
（d）以下の者がそれぞれ１名ずつ指名する者。
　（i）財政を所管する閣僚。
　（ii）司法長官
（e）公共サービスにおける人材管理の経験を有する者で、公共サービスを所管する閣僚が指名する者１名。
３　第１項（d）及び（e）の委員は投票権を有しない。
４　給与報酬委員会の権限及び職務は、以下のとおりである。
（a）すべての国家公務員の報酬及び手当を決定し、定期的に見直すこと。
（b）その他のすべての公務員の報酬及び手当について、国家及びカウンティ政府に助言すること。
５　委員会はその職務を執行する上で、以下の原則に留意するものとする。
（a）公的な報酬の総額が財政的に持続可能であることを保障する必要があること。
（b）公務員がその職務を執行するために必要な技能を習得及び保持できるよう保障する必要があること。
（c）生産性及び実績を評価する必要があること。
（d）透明性及び公平性。

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