第59条【ケニア国家人権平等委員会】

第４章【基本的人権】

第59条　ケニア国家人権平等委員会を設立する。

２　委員会の権限は、以下のとおりである。

（a）共和国において人権の尊重を推進し、人権文化を発展させる。

（b）広く男女平等と公正を推進し、国家開発におけるジェンダー主流化を調整及び促進する。

（c）公的及び私的機関における人権の保護及び遵守を推進する。

（d）共和国の生活のあらゆる領域における人権の遵守を監視、調査及び報告する。これは、国家安全保障機関による遵守を含む。

（e）人権侵害の申立てについての苦情を受け付け、調査し、人権が侵害された際に適切な救済措置を講じる。

（f）独自の判断又は苦情に基づき、人権に関する事項を調査又は研究し、勧告によって国家機関の職務を改善する。

（g）人権に関する条約及び協定に基づく義務の遵守を保障するために、国家の主要機関として行動する。

（h）不当又は偏見につながるとの申立て又はその疑いによって、国家事務における行為又は政府のあらゆる領域における行政上の行為若しくは不作為を調査する。

（i）権力の濫用、不当な処遇、明白な不正又は違法、抑圧的、不当又は無責任な公的行為に対する苦情を調査する。

（j）（h）及び（i）に基づいて調査された苦情について報告し、是正措置を講じる。

（k）法律で定められたその他の職務を執行する。

３　すべての人は、基本的人権に属する権利又は基本的自由が否定、違反、侵害又は脅かされたと主張して、委員会に対して苦情を申し立てる権利を有する。

４　議会は、第５部の規定を十分に実施するための法律を制定しなければならない。また、委員会を２つ以上の別個の委員会に再編制することもできる。

５　議会が第４項に基づき委員会を再編制する法律を制定する場合、

（a）当該法律は、本条に掲げる委員会の各権限を、後継の委員会のいずれかに割り当てるものとする。

（b）後継の各委員会は、本条に基づく委員会の権限と同等の権限を有するものとする。

（c）後継の各委員会は、第15章の規定による委員会であり、同章の規定による委員会の地位及び権限を有するものとする。