第69条【環境に関する義務】、第70条【環境権の行使】、第71条【天然資源に関する合意】

第５章【土地及び環境】

第69条　国家は、

（a）環境及び天然資源の持続可能な開発、利用、管理及び保全、及び発生する利益の公正な配分を保障しなければならない。

（b）ケニアの国土の少なくとも10％の緑化を達成及び維持するために活動するものとする。

（c）生物多様性及びコミュニティの遺伝資源に関する、知的財産権及び固有の知見を保護及び増進するものとする。

（d）環境の管理、保護及び保全に対する国民の参加を促進するものとする。

（e）遺伝資源及び生物多様性を保護するものとする。

（f）環境影響評価、環境監査及び環境監視システムを整備するものとする。

（g）環境を危険にさらす可能性のある過程及び活動を排除しなければならない。

（h）環境及び天然資源をケニア国民の利益のために利用するものとする。

２　すべての人は、環境を保護及び保全し、生態的に持続可能な開発及び天然資源の利用を保障するために、国家機関及びその他の者と協力する義務を有する。

第70条　第42条に基づき承認及び保護される清潔で健康的な環境に対する権利が否定、違反、侵害又は脅かされ、又はその恐れがあると主張する場合、その者は、同じ事項に関して利用可能な他の法的是正措置に加えて、裁判所に対して救済を申し立てることができる。

２　第１項に基づく申立てに基づいて、裁判所は、以下の目的のために適切と考える命令又は指示を与えることができる。

（a）環境に有害な行為又は不作為を防止、停止又は中止するため。

（b）環境に有害な行為又は不作為を防止又は中止するための措置を講じるよう公務員に強制するため。

（c）清潔で健康的な環境に対する権利の侵害の被害者に補償するため。

３　本条において、申立人は、誰かが損失を被ったこと又は損傷を負ったことを証明する必要はない。

第71条　以下の場合、その取引は議会の批准を必要とする。

（a）ケニアの天然資源を開発するための権利又は利権を、国家政府を含むあらゆる者によって又は代表して、他の者に付与する場合。

（b）発効日以降に締結されたものである場合。

２　議会は、第１項の批准の対象となる、取引の種類を規定する法律を制定しなければならない。