第120条【検事総長】
第７章【行政府】
【検事総長】
第120条 検事総長を置く。公務委員会の勧告に基づき、議会の同意を得て、大統領が任命する。
２ 高等裁判所の裁判官に任命される資格を有する者でなければ、検事総長に任命される資格を有しない。
３ 検事総長の職務は、以下のとおりである。
（a）警察に対し、犯罪性を有する情報を調査し、速やかに報告するよう指示すること。
（b）軍事裁判所以外の管轄権を有する裁判所において、個人又は機関に対して刑事手続を開始すること。
（c）他の個人又は機関によって提起された刑事手続を引き継ぎ、継続すること。
（d）本条が関係する刑事手続で、自ら又は他の個人若しくは機関が開始したものを、判決が下される前のいかなる段階においても中断すること。ただし、検事総長は、裁判所の承認がある場合を除いて、他の個人又は機関が開始した手続きを中断してはならない。
４ 本条第３項に基づき検事総長に付与される権限は、
（a）本条第３項（a）、（b）及び（c）に基づく権限の場合、一般的又は特定の指示に従って、自ら又は自己の委任した職員により行使することができる。
（b）同項（d）に基づく権限の場合、自ら排他的に行使するものとする。
５ 本条に基づく権限を行使する場合、検事総長は、公共の利益、司法行政の利益及び法的手続きの濫用を防止する必要性に留意するものとする。
６ 本条により付与された権限を行使する際に、検事総長は、いかなる個人又は機関の指揮又は統制にも服さないものとする。
７ 検事総長は、高等裁判所の裁判官と同等の勤務条件を有するものとする。