第139条【高等裁判所の構成及び裁判官の資格】、第140条【高等裁判所の管轄権】、第141条【高等裁判所の監督権】
第11章【司法府】
第４節【高等裁判所】
第139条 高等裁判所は、以下の者によって構成されるものとする。
（a）最高裁判所長官
（b）20人以上の高等裁判所裁判官。
（c）最高裁判所長官が署名入りの書面により、一定期間、高等裁判所の裁判を要請する、上級司法裁判所のその他の裁判官。
２ 高等裁判所は、以下のとおり構成されるものとする。
（a）単独裁判官
（b）単独裁判官及び陪審員。
（c）単独裁判官及び裁判員。
（d）この憲法の第19条の規定による重大な反逆罪又は反逆罪の裁判のため、裁判官３名。
３ 高等裁判所には、長官の定める数の裁判官によって構成される、各部門を設置するものとする。
４ 高等裁判所の裁判官は、高い道徳性を有しかつ誠実であると認められる、弁護士として10年以上の実務経験を有する者でなければ、任命される資格を有しない。
第140条 高等裁判所は、この憲法の規定に従い、あらゆる事項、特に、民事及び刑事に関する事項並びにこの憲法又はその他の法律により与えられる第一審、上訴審及びその他の管轄権を有するものとする。
２ 高等裁判所は、この憲法により保障される基本的人権及び自由を執行する権限を有する。
３ 高等裁判所は、重大な反逆罪又は反逆罪の裁判において、重大な反逆罪又は反逆罪以外の犯罪に関し、有罪判決を下す権限を有しない。
４ 高等裁判所の裁判官は、裁判所規則に従い、この憲法又はその他の法律により高等裁判所に帰属する裁判権の全部又は一部を、裁判所又は裁判部において行使することができる。
５ 高等裁判所は、管轄内の上訴の審理及び決定並びに上訴に関する判決又は命令の変更、執行及び行使のため、並びにこの憲法又はその他の法律により、高等裁判所に明示的又は暗示的に与えられるその他の権限のため、上訴が提起された裁判所に帰属する全ての権力、権限及び管轄権を有するものとする。
第141条 高等裁判所は、全ての下級裁判所及び下級裁定機関に対する監督権を有し、監督権の行使を強制又は保障するため、命令及び指示をすることができるものとする。