Labels

AnimeManga120 アニメまんが120 ザンビア憲法和訳119 ジンバブエ憲法和訳117 ケニア憲法和訳114 高認数学過去問113 Literature109 ドミニカ共和国憲法和訳84 ウルグアイ憲法和訳82 オンライン補習塾81 タンザニア憲法和訳74 Education71 JapaneseHistory70 ナミビア憲法和訳70 日本史70 Story69 物語69 マラウイ憲法和訳66 各国憲法インデックス和訳66 コンゴ民主共和国憲法和訳59 古文・漢文59 アンゴラ憲法和訳56 モザンビーク憲法和訳52 ペルー憲法和訳51 法律和訳51 パラグアイ憲法和訳50 南スーダン憲法和訳50 シエラレオネ憲法和訳49 高認化学過去問49 高認物理過去問49 ボツワナ憲法和訳48 ホンジュラス憲法和訳47 ルワンダ憲法和訳47 フリーランス時代46 メキシコ憲法和訳46 グアテマラ憲法和訳45 チリ憲法和訳45 Blog43 パナマ憲法和訳43 ChineseHistory40 中国史40 派遣エンジニア・設備管理技術者時代40 ブルンジ憲法和訳39 エルサルバドル憲法和訳38 チャド憲法和訳37 中央アフリカ憲法和訳36 コンゴ共和国憲法和訳35 スーダン憲法和訳34 ニカラグア憲法和訳33 行政書士時代32 マダガスカル憲法和訳29 トーゴ憲法和訳27 DragonBall26 ドラゴンボール26 第二種電工数学入門講座26 Ghibli25 Gundam25 アルゼンチン憲法和訳25 ガンダム25 ジブリ25 WebLog23 Game22 TarotCard22 ゲーム22 セネガル憲法和訳22 タロットカード22 ベナン憲法和訳20 カメルーン憲法和訳19 論文和訳19 Alternatives18 リベリア憲法和訳18 健康・医療18 FamousPerson15 有名人15 Dai14 WorldHistory14 ダイの大冒険14 世界史14 海運会社員時代13 JapaneseRealEstateLaw12 不動産法入門講座12 NPO職員時代11 Hokuto10 RurouniKenshin10 るろうに剣心10 不動産営業時代10 北斗の拳10 学習進度10 ココナラ8 Treemapping7 ツリーマップ7 Poetry5
Show more

令和2年度第1回高認国語問5【漢文】

1 原文(書き下し文)

 度は又謂ひて曰はく、「汝は本老狸にして、形を変じて人と為る。豈に人を害せざらんやと。」
婢曰はく、「形を変じて人に事ふ、害すること有るにあらざるなり。
但逃匿幻惑は、神道の悪む所なれば、自ら当に死に至るべきのみと。」
度又謂ひて曰はく、「汝を捨さんと欲す、可ならんかと。」
鸚鵡曰はく、「公の厚賜を辱けなくす。豈に敢へて徳を忘れんや。
然れども天鏡一たび照らさば、形を逃るべからず。但久しく人形を為せば、故の体に復することを羞づ。
願はくは匣を緘ぢ、酔ひを尽くして終はらんことを許せと。」
度又謂ひて曰はく、「匣に鏡を緘ぢなば、汝は逃れざらんやと。」
鸚鵡笑ひて曰はく、「公には適美言有りて、尚ほ相捨さんことを許せり。
鏡を緘ぢて走げしも、豈に恩を終へざらんや。但天鏡一たび臨まば、跡を竄すに路無し。
惟数刻之命を希ひ、以て一生之歓を尽くさんのみと。」
度は登時に為に鏡を匣にし、又為に酒を致し、悉く雄の家の隣里を召し、与に宴謔す。
婢は頃くにして大いに酔ひ、衣を奮つて起ちて舞ひて歌ひて曰はく、
 「宝鏡宝鏡 哀しいかな予が命
  我が形を離れし自り 于今に幾姓ぞ
  生は楽しむべしと雖も 死も必ず傷へず
  何為れぞ眷恋して 此の一方を守らんと」
歌訖はりて再拝し、化して老狸と為りて死す。一座驚歎せり。
(『古鏡記』より)

2 現代語訳

 王度は言った。「あなたは古狸であり、姿を変えて人となる。人に害を与えるのではないか。」
使用人の女は言った。「姿を変えて人に仕えます。人を害するものではありません。
ただ逃げ隠れしたり、人目をくらまして惑わしたりすることは、神の憎むことなので、自然と死に至ることになるでしょう。」
王度は言った。「あなたの命を助けてあげたいと思う、可能だろうか。」
鸚鵡は言った。「あなたのご厚情はかたじけなく思います。この徳は忘れません。
しかし天鏡に一度照らされれば、姿を逃れることはできません。ただ、長い間人の姿でいたので、元の体に戻ることを恥ずかしく思います。
願わくは箱を閉じて、酔い尽くしてから死ぬことをお許しください。」
王度は言った。「箱に鏡をしまえば、あなたは逃げてしまうのではないか。」
鸚鵡は笑って言った。「あなたは立派なことを言いました。命を助けたいと許してくれました。
鏡を閉じて走げたとしても、その恩を果たさないことはありません。ただ天鏡に一度映されれば、跡を隠す方法はありません。
ただ数時間の命を希って、一生の歓を尽くしたいだけです。」
王度は直ちに鏡を箱にしまい、酒を用意し、程雄の家の近所を招いて、共に宴会を開いた。
使用人の女はしばらくして大いに酔い、衣を振るって立って舞い、歌って言った。
 「宝鏡、宝鏡 哀しいかな我が命
  我が姿を離れてから 今までのいくつもの王朝
  生は楽しむべしと言えども 死も必ず憂えず
  どうして恋い慕い この一方を守ろうとするのか」
歌が終わると再拝し、姿を変えて古狸になると死んでしまった。一座は驚嘆した。

Popular posts from this blog

高等学校卒業程度認定試験(高認)過去問古文・漢文現代語訳

枕中記(書き下し文)。

枕中記(現代語訳)。