第27条【国家元首及び政府の長】、第27A条【大統領府の構成】、第28条【大統領選挙及び副大統領の任命】
第5章【大統領】
第27条 大統領は、国家元首、政府の長及び国防軍の最高司令官である。
2 ナミビア共和国の行政権は、大統領及び内閣に帰属する。
3 この憲法又は法律に特別の定めがある場合を除いて、大統領は、その職務の執行の際に、内閣と協議して行為する義務を負う。
第27A条 大統領府は、大統領及び副大統領で構成される。その下に、大臣、特別顧問、大統領が任命するその他の者、及び公務員の任命を規定する法律に従い、その職員として任命される公務員が服務するものとする。
第28条 大統領は、この憲法の規定に従って選挙されるものとする。
1A 副大統領は、この憲法の規定に従い、選挙された国民議会の議員の中から大統領が任命するものとする。
2 大統領の選挙は、以下の通りとする。
(a)直接、普通及び平等選挙による。
(b)議会法によって決定される原則及び手続きに従って実施される。ただし、有効投票の50%以上を獲得した候補者でなければ、大統領に当選することはできない。50%以上の票を獲得した候補者がいない場合、2回目の投票が実施され、1回目の投票で最多の票を獲得した2人の候補者が参加するものとする。2回目の投票で最多の票を獲得した候補者が正当に当選するものとする。
2A 副大統領は、以下の通りとする。
(a)大統領の意向により服務する。
(b)大統領が要求する職務の遂行において、大統領の代理を務め、大統領を補佐し、及び大統領に助言し、大統領に対して説明責任を負う。
(c)任命されたときに、第48条第1項(c)に従って国民議会の議員を辞任する。
(d)ナミビア政府の首相、副首相、大臣又はその他の役職を兼任しない。
(e)議会法の定める勤務条件及び報酬に従う。
(f)大統領を代行している間、第31条に規定されるのと同等の免責特権を有し、その代行を終了した後も、大統領が退任した後の免責特権と同等の免責特権を有する。
(g)辞任、解任、死亡又は無能力の場合、この憲法に基づき大統領が任命した者が後任となる。
2B 副大統領は、正式に就任する前に、最高裁判所長官、最高裁判所副長官又は最高裁判所長官が指名する他の裁判官の面前において、附則2に規定する宣誓又は誓約を行い、これに署名するものとする。
2C 大統領当選者が死亡、無能力、資格喪失又はその他の理由によって就任できない場合、任期を満了する大統領により任命された副大統領は、最高裁判所長官、最高裁判所副長官又は最高裁判所長官が指名する他の裁判官の面前において、この憲法の第30条に含まれる宣誓又は誓約を行い、第29条第4項(b)に定める通り、その後の大統領の補欠選挙で当選した大統領が就任するまでの間、代行者として大統領に就任するものとする。
3 出生又は血統によるナミビア市民で、35歳を超えており、国民議会の議員として選挙される資格を有する全ての者は、大統領として選挙される資格を有する。
4 大統領選挙の候補者の指名、及び自由、公正かつ効果的な大統領選挙を保障するために必要かつ付随する全ての事項に関して従うべき手続きは、議会法によって決定されるものとする。ただし、いかなる登録政党も、候補者を指名する権利を有する。議会法によって決定される登録有権者の最低人数によって支持された者も、候補者として指名される権利を有するものとする。