第123条【連邦労働法の基本原則】
第6編【労働及び社会保障】
第123条 全ての人は、適正かつ社会的に有用な労働をする権利を有する。そのために、法律に従い、雇用の創出及び労働の社会的組織化を促進するものとする。連邦議会は、以下の基準に反することなく、労働に関する法律を制定及び施行する。:
(A)労働者、日雇い労働者、家内労働者、職人、及び一般的なあらゆる労働契約。:
(I)1日の労働時間は最長8時間とする。
(II)夜間の最長労働時間は7時間とする。以下の労働は禁止される。:不健康又は危険な労働、夜間の工業労働、及びその他16歳未満の者の夜10時以降の労働。
(III)15歳未満の者の労働力の使用は禁止される。15歳以上16歳未満の労働者の1日の労働時間は最長6時間とする。
(IV)労働者は、6日の勤務につき1日以上の休日を享受するものとする。
(V)妊娠中の女性は、妊娠に関連して相当な労力を要し、健康を損なう労働に従事してはならない。出産予定日まで6週間、出産後6週間の休暇が義務付けられ、賃金を全額受け取り、雇用及びこれを通して取得した権利を享受する。授乳期間中は、子どもに授乳するために、1日2回、各30分の特別休憩を取得するものとする。
(VI)労働者が享受するべき最低賃金は、一般賃金又は専門職賃金とする。前者は、決定される地理的地域において適用される。後者は、経済活動の特定の部門、又は専門職、職業若しくは特殊な労働に適用される。最低賃金は、その性質と無関係な目的のために、指標、単位、基準、尺度又は参考資料として使用してはならない。
一般最低賃金は、世帯主の通常の物質的、社会的及び文化的必要を満たし、子どもの義務教育を賄うに足りるものでなければならない。専門職最低賃金は、種々の経済活動の状況も考慮して定めなければならない。
最低賃金は、労働者、使用者及び政府の代表で構成される国家委員会が定める。委員会は、その職務をよりよく遂行するために必要と認める、特別諮問委員会の支援を受けることができる。
(VII)性別又は国籍にかかわりなく、同一労働同一賃金とする。
(VIII)最低賃金は、差押え、相殺又は割引の対象とならない。
(IX)労働者は、以下の規則に従って規制される企業の、利益の分配を受け取る権利を有する。:
(a)労働者、使用者及び政府の代表で構成される国家委員会は、労働者に分配される利益の割合を決定する。
(b)国家委員会は、国民経済の一般的な状況を把握するために必要かつ適切な調査を行い、研究を実施する。また、国家の産業発展を促進する必要性、資本に対して支払われるべき妥当な利子、並びに必要な資本の再投資に配慮するものとする。
(c)委員会は、新たな研究及び調査によって正当化される場合は、その割合を見直すことができる。
(d)法律により、その性質及び特殊な条件によって正当化される場合、特定かつ限定された期間、新設された企業に対して、試掘作業及びその他の活動の利益分配義務を免除することができる。
(e)所得税法の規定による課税所得は、各企業の利益額を決定するための基準となる。労働者は、法律の定める手続きに従い、適切と判断する不服申立てを財務省の関連する事務所に提出することができる。
(f)労働者が利益を共有する権利は、企業の経営又は管理に介入する権限を意味するものではない。
(X)賃金は法定通貨で正確に支払われるものとし、商品、引換券、証票、又は通貨の代用品としてのその他の代表的な標章で支払ってはならない。
(XI)特別な事情により労働時間を延長しなければならない場合、通常の労働時間の100%以上を超過時間分の賃金として支払わなければならない。時間外労働は、いかなる場合も1日3時間を超えてはならず、また3回連続して行ってはならない。16歳未満の者を、そのような労働に従事させてはならない。
(XII)農業、工業、鉱業又はその他のあらゆる種類の労働は、規制法の規定に従い、労働者に快適で衛生的な住居を提供する義務を負う。この義務は、労働者に有利な預金を形成するために、企業が国民住宅基金に拠出すること、及び労働者が住宅を所有できるように、企業が安価で十分な信用を供与できる融資制度を整備することによって達成される。
連邦政府、労働者及び使用者の代表で構成され、国民住宅基金の財源を管理する機関を創設するための法律を制定することは、社会的に有益であると認められる。その法律により、労働者が前述の住宅の所有権を取得できる方式及び手続きを定めるものとする。
本項第1段に規定する、居住地外に所在する事業所は、学校、診療所、及びコミュニティに必要なその他のサービスを提供する義務を負う。
さらに、人口が200人を超える場合、その中心地に、公設市場、ムニシピオのサービスのための建物、及びレクリエーション施設の設置のために、5,000平方メートル以上の土地を確保しなければならない。
あらゆる職場において、酒類販売店及び賭博場を開設することは禁止される。
(XIII)企業は、その活動にかかわりなく、労働者に職場での研修又は訓練を提供する義務を負う。規制法により、使用者がこの義務を遵守するための制度、方法及び手続きを定めるものとする。
(XIV)使用者は、労働者がその職業若しくは業務に起因して、又はその遂行中に被った労働災害及び職業病に対して責任を負う。従って、使用者は、死亡に至ったか、単に一時的又は永続的な労働不能に至ったかに応じて、法律の規定に従い、相応の補償金を支払わなければならない。この責任は、使用者が仲介業者を通して仕事を請け負った場合にも生じるものとする。
(XV)使用者は、その事業の性質に従い、その事業所の設備の衛生及び安全に関する法律の規定を遵守し、機械、器具及び材料の使用における事故を防止するための適切な措置を採用し、労働者の健康及び生命、並びに妊産婦の場合には受胎産物を、最大限に保障する方式で組織する義務を負う。法律により、この目的のために、その場合に適用される罰則を定めるものとする。
(XVI)労働者及び使用者の両者は、労働組合、職能団体等を結成し、その利益を擁護するために団結する権利を有する。
(XVII)ストライキ及び操業停止は、労働者及び使用者の権利として法律によって認められる。
(XVIII)ストライキは、その目的が、労働者の権利と資本の権利を調和させ、種々の生産要素間のバランスを実現することにある場合は、適法とする。公共サービスにおいては、労働者は労働裁判所に対し、10日前に労働を停止する期日を通告する義務を負う。ストライキは、ストライキ参加者の過半数が人若しくは財産に対する暴力的行為に及んだ場合、又は戦争時に政府の権限に属する事業所及びサービスに関する場合に限り、違法とみなされる。
労働協約を締結する場合、労働者の代表権を証明しなければならない。
(XIX)操業停止は、過剰生産の場合に、労働裁判所の承認を得て、価格を適正な限度内に維持するために労働を停止する必要があるときに限り、適法とする。
(XX)労働者と使用者の間の意見の相違又は紛争の解決は、連邦又は連邦構成体の司法府の労働裁判所が責任を負う。その裁判官は、この憲法の第94条、第97条、第116条(III)及び第122条(A)(IV)の規定に従って任命され、労働問題に関する能力及び経験を有するものとする。労働裁判所の判決及び決定は、適法性、公平性、透明性、自律性及び独立性の原則を遵守するものとする。
労働裁判所に提訴する前に、労働者及び使用者は関連する調停機関に申し立てなければならない。地方においては、連邦構成体に設置される専門的かつ公平な調停センターが、調停の職務について責任を負うものとする。このセンターは、法人格及び独自の財産を有する。技術、運営、予算、意思決定及び経営に関して、完全な自治権を有する。確実性、独立性、適法性、公平性、信頼性、有効性、客観性、専門性、透明性及び公開性の原則に従うものとする。その構成及び職務は、地方法によって定められる。
法律により、調停において遵守されるべき手続きを定めるものとする。いかなる場合も、調停は、迅速な方式で正式に日時が決定され、強制的な1回の聴聞で構成される。その後の調停の聴聞は、紛争当事者の同意がある場合のみ開催される。法律により、労働協約が判決と同等の効力を得るための規則、及びその執行に関する規則を定めるものとする。
連邦においては、地方分権機関が調停の職務について責任を負うものとする。地方分権機関は、あらゆる労働協約及び労働組合組織の登録、並びに関連するあらゆる行政手続についても責任を負う。
前段に規定する地方分権機関は、法人格及び独自の財産、並びに技術、運営、予算、意思決定及び経営に関する完全な自治権を有するものとする。確実性、独立性、適法性、公平性、信頼性、有効性、客観性、専門性、透明性及び公開性の原則に従うものとする。その構成及び職務は、関連する法律によって定められる。
前段に規定する地方分権機関の長を任命するために、連邦行政府は3人の候補者名簿を提出し、元老院の審議に付すものとする。元老院は、提案された者の聴聞を行った後、関連する任命を行う。任命は、30日の延長不可能な期間内に、元老院の出席議員の3分の2以上の賛成によって行われる。元老院がこの期間内に決議しない場合、3人の候補者名簿の中から連邦行政府が指名する者が就任する。
元老院が提案された候補者名簿を全て否決した場合、連邦行政府は、前段の条件に従って新たな候補者名簿を提出する。この2度目の候補者名簿が否決された場合は、連邦行政府がその候補者名簿の中から指名する者が就任する。
任命される者は、地方分権機関の所管事項に関して能力及び経験を有し、任命された日の直前3年間に、政党の役職を務めたことがなく、公選の役職の候補者にもならなかった者でなければならない。良好な評判を享受し、悪意犯罪で有罪判決を受けたことがない者でなければならない。また、法律の定める要件を満たしていなければならない。任期は6年とし、1度だけ再任することができる。欠員が生じた場合、後任者が任命され、残りの任期を全うする。この憲法の第4編の規定に基づき、重大な事由がある場合にのみ解任することができる。機関を代表して行動する者、及び教育機関、科学機関、文化団体、又は慈善団体における無報酬の役職を除いて、その他の雇用、役職又は委員を兼ねることはできない。
(XXI)使用者が意見の相違を仲裁に付すことを拒否し、又はその決定に従うことを拒否した場合、労働契約は終了するものとする。使用者は、紛争に起因する責任に加えて、3か月分の賃金を労働者に補償する義務を負う。この規定は、次項に規定する行為の場合には適用されない。労働者が拒否した場合、労働契約は終了する。
(XXII)使用者は、正当な理由なく、又は団体若しくは労働組合に加入したこと、若しくは適法なストライキに参加したことを理由に労働者を解雇した場合、労働者の選択により、契約を履行するか、又は3か月分の賃金を補償する義務を負う。法律により、使用者が補償金の支払いにより、契約履行義務を免除される場合を定めるものとする。また、労働者が使用者の不誠実さにより、又は労働者本人、若しくはその配偶者、父母、子若しくは兄弟姉妹が使用者から悪質な取扱いを受けたことにより離職した場合、3か月分の賃金を補償する義務を負う。使用者は、不当な取扱いが、使用者の同意又は容認の下に行動する被扶養者又は家族からなされたものである場合、この責任を免れることはできない。
(XXIIの2)団体交渉の自由、並びに労働者及び使用者の正当な利益を保障するために法律で定める手続き及び要件は、特に以下の原則を保障するものとする。:
(a)労働組合組織の代表性。
(b)労働協約の締結、登録及び供託の確実性。
労働組合の間の紛争の解決、労働協約の締結の要求、及び指導者の選挙に関して、労働者の投票は、個人的、自由及び秘密投票でなければならない。法律により、これらの原則の遵守を保障するものとする。前述の規定に基づき、労働組合の規約は、指導者の選挙に関して、法律の規定に従い、そのプロセスに適用される手続きの方式を定めることができる。
(XXIII)前年度に発生した賃金又は給与、及び補償金に対する労働者の債権は、支払不能又は破産の場合、その他のいかなる債権にも優先する。
(XXIV)労働者が使用者、関係者、家族又は被扶養者のために契約した債務に関しては、労働者本人のみが責任を負う。いかなる場合も、いかなる理由によっても、その家族は責任を負わない。また、その債務は、労働者の1か月の給与を超える金額について、強制執行することができない。
(XXV)労働者の職業紹介は、ムニシピオの役所、労働取引所、又はその他の公的機関若しくは民間機関のいずれが提供するものであっても、無償とする。
このサービスの提供において、労働需要が考慮され、その他の条件が同じであれば、家族の唯一の収入源である者を優先するものとする。
(XXVI)メキシコ人と外国人事業者の間で締結される労働契約は、管轄のムニシピオの機関によって適法化され、労働者が渡航する国の領事によって承認されなければならない。通常の条項に加えて、本国送還費用は契約する事業者が負担することを明記しなければならない。
(XXVII)以下の事項は無効とし、契約に明記されていたとしても契約当事者を拘束しないものとする。:
(a)労働の性質に照らして著しく過大であり、非人道的な労働を定めるもの。
(b)労働裁判所の見解において、報酬に値しない賃金を定めるもの。
(c)賃金の支払いについて1週間を超える期間を定めるもの。
(d)賃金の支払いのために、娯楽施設、旅館、カフェ、居酒屋、食堂又は店舗を指定し、その施設に従業員が雇用されないもの。
(e)直接的又は間接的に、特定の店舗又は場所での消耗品の購入を要求するもの。
(f)罰金として賃金の差押えを認めるもの。
(g)労働災害、職業病若しくは契約違反による損害賠償、又は解雇に関する労働者の権利の放棄を含むもの。
(h)労働者の保護及び援助に関する法律において、労働者に有利に定められた権利の放棄を意味する、その他のあらゆる規定。
(XXVIII)法律により、家族の財産を構成するものを定めるものとする。その財産は不可侵であり、課税又は差押えの対象とはならず、相続手続を簡略化した上で、相続によって移転することができる。
(XXIX)社会保障法は公共の利益を目的とし、障害者保険、養老保険、生命保険、非自発的失業保険、疾病保険、傷害保険、育児保険、並びに労働者、農民、非賃金労働者、並びにその他の社会部門及びその家族の保護及び福祉を目的とする、その他の保険で構成されるものとする。
(XXX)所定の期間内に労働者が財産として取得することを目的とする、安価で衛生的な住宅の建設のための協同組合も、社会的に有益であるとみなす。
(XXXI)労働法の適用は、その管轄区域においては連邦構成体の機関が責任を負うものとする。ただし、以下の事項に関しては、連邦機関の専権事項である。:
(a)産業部門及びサービス部門:
(1)繊維
(2)電気
(3)映画
(4)ゴム
(5)砂糖
(6)鉱業
(7)冶金及び製鉄。基礎鉱物の採掘、その加工及び製錬、並びにあらゆる形態の鉄及び鋼鉄、並びにその合金及び圧延製品の生産を含む。
(8)ハイドロカーボン
(9)石油化学
(10)セメント
(11)石灰
(12)自動車。機械又は電気自動車部品を含む。
(13)化学。製薬化学及び医薬品を含む。
(14)パルプ及び紙
(15)植物油脂
(16)食品の製造。梱包、缶詰若しくはパック詰めされたもの、又はそのための食品の製造のみを含む。
(17)パック若しくは缶入りのもの、又はそのための飲料の製造。
(18)鉄道
(19)基礎的な木工業。製材業、及び合板又は集成材の製造を含む。
(20)ガラス。板ガラス、平滑ガラス若しくは加工ガラス、又はガラス容器の製造に限る。
(21)タバコ。タバコ製品の加工又は製造を含む。
(22)銀行及び信用サービス業
(b)事業:
(1)連邦政府によって直接、又は地方分権的に管理されるもの。
(2)連邦との契約又は権益の下で運営されているもの、及び関連産業。
(3)連邦区域若しくは連邦管轄区域、領海、又は国家の排他的経済水域に含まれる水域で業務を行うもの。
(c)事項:
(1)あらゆる労働協約及び労働組合組織の登録、並びに関連するあらゆる行政手続。
(2)2つ以上の連邦構成体に影響を与える紛争に関する労働規定の適用。
(3)1つ以上の連邦構成体において拘束力を有すると宣言された労働協約。
(4)法律に基づく、教育に関する使用者の義務。
(5)労働者の研修及び訓練、並びに職場の安全及び衛生に関する使用者の義務。そのために、連邦機関は、地方の管轄する事項又は活動の場合、関連する法律の規定に基づき、州機関の支援を受けるものとする。
(B)連邦府と労働者の間:
(I)日中の労働時間は最長8時間、夜間の労働時間は最長7時間とする。超過分は時間外労働とし、通常の勤務について定められる報酬の100%割増額を支払わなければならない。時間外労働は、いかなる場合も1日3時間を超えてはならず、また3回連続して行ってはならない。
(II)労働者は、6日の勤務につき1日以上の完全有給休暇を享受するものとする。
(III)労働者は、年間20日以上の休日を取得する権利を有する。
(IV)賃金は、その予算によって定められる。金額は、この憲法の第127条及び法律の規定に従い、その有効期間中、減額することができない。
いかなる場合も、賃金は連邦構成体における一般労働者の最低賃金を下回ってはならない。
(V)性別にかかわりなく、同一労働同一賃金とする。
(VI)源泉徴収、割引、控除又は差押えは、法律に定める場合に限り、賃金から差し引くことができる。
(VII)職員の任命は、応募者の知識及び適性を評価できる制度を通して行われる。国は行政学院を組織するものとする。
(VIII)労働者は、知識、能力及び勤続年数に基づいて昇任が認められるよう、キャリアラダーの権利を享受する。その他の条件が同じであれば、家族の唯一の収入源である者を優先するものとする。
(XI)労働者は、法律の定める条件の下で、正当な理由によってのみ停職又は解雇される。
不当解雇の場合、法的手続きに従い、復職又は相応の補償を選択する権利を有する。役職が廃止された場合、その職員は、廃止された役職と同等の役職を与えられる権利、又は法律の定める補償を受ける権利を有する。
(X)労働者は、その共同の利益を擁護するために団体を結成する権利を有する。また、本条に掲げる権利が一般的かつ組織的に侵害された場合、法律の定める要件を遵守して、1つ又は複数の公権力機関に対し、ストライキの権利を行使することができる。
(XI)社会保障は、以下の最低基準に基づいて構成されなければならない。:
(a)労働災害及び職業病、非職業病及び妊産婦、並びに定年、障害、老齢及び死亡を対象とする。
(b)事故又は病気の場合、労働の権利は法律の定める期間、継続するものとする。
(c)妊娠中の女性は、妊娠に関連して相当な労力を要し、健康を損なう労働に従事してはならない。出産予定日まで1か月、出産後は2か月の休暇が義務付けられ、賃金を全額受け取り、雇用及びこれを通して取得した権利を享受する。授乳期間中は、子どもに授乳するために、1日2回、各30分の特別休憩を取得するものとする。さらに、医療及び産科医療の支援、医薬品、育児支援並びに保育施設を利用する権利を有する。
(d)労働者の家族は、法律の定める場合及び割合において、医療支援及び医薬品を利用する権利を有する。
(e)労働者及びその家族のために、休暇及び保養施設並びに安価な商店を設けるものとする。
(f)労働者に対し、事前に承認されたプログラムに従い、安価な住宅を賃貸又は販売するものとする。さらに、国は、拠出金により、国民住宅基金を設置するものとする。基金は、労働者に有利な預金を形成し、労働者が快適で衛生的な住宅を取得し、又は建築、修繕及び改築し、その債務を返済できるように、安価で十分な信用を供与できる融資制度を整備することを目的とする。基金への拠出金は、社会保障機関に納付される。その法律及び関連する法律により、基金を管理し、債権を付与する方式及び手続きを定めるものとする。
(XII)個人、集団又は組合間の紛争は、規制法の規定に基づいて構成される、連邦調停仲裁裁判所に提訴される。
連邦司法府とその職員の間の紛争は連邦司法会議が解決し、最高司法裁判所とその従業員の間の紛争は後者が解決するものとする。
(XIII)軍、海事、外務公務員、検察庁の代理人、専門職、及び警察機関の構成員は、その法律に従うものとする。
検察庁の代理人、専門職、並びに連邦、連邦構成体及びムニシピオの警察機関の構成員は、その機関に在職するための要件として、行為の時に施行されていた法律の定めるものに適合しない場合、又は職務の遂行において生じた責任を理由に解任されるものとする。所管機関が、離職、解任、休職、停職又はその他の形態の解雇が不当である決定した場合、国は、補償金及びその他の給付金を支払う義務のみを負うものとする。提起された訴訟又は抗弁手段の結果にかかわりなく、いかなる場合も復職させることはできない。
連邦、連邦構成体及びムニシピオの機関は、検察庁、警察、専門職の職員、並びにその家族及び被扶養者のための社会保障制度の強化を推進するために、補完的な社会保障制度を整備するものとする。
国は、陸軍、空軍及び海軍の現役隊員に対し、(B)(XI)(f)に規定する給付を、同様の条件で、その機関の構成員の社会保障を所管する機関を通して支給するものとする。
(XIIIの2)中央銀行、及びメキシコ銀行制度の一部である連邦行政機関は、(B)の規定に従い、その労働者との労働関係を管理するものとする。
(XIV)法律により、信用職とみなされる役職を定めるものとする。その役職者は、給与の保護措置及び社会保障の給付を享受する。
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