第73条【普通選挙】、第74条【政党及び多元主義】、第75条【政党の結成】、第76条【政党名】、第77条【暴力的手段の禁止】、第78条【社会組織】、第79条【請願、苦情及び不服申立ての権利】、第80条【抵抗権】、第81条【民衆訴訟の権利】
第3編【基本的な権利、義務及び自由】
第4章【政治参加の権利、自由及び保障】
第73条 モザンビーク国民は、その代表者を選出するための普通、直接、平等、秘密かつ定期選挙を通して、国家の重大な問題についての国民投票を通して、及び国民生活への市民の恒久的な民主的参加を通して政治的権力を行使する。第74条 政党は、政治的多元主義を表現し、民意の形成及び表現に寄与し、国の統治に市民が民主的に参加するための基本的手段である。
2 政党の内部組織及び運営は、民主的でなければならない。
第75条 政党は、国民統合及び民主主義の価値を深く尊重し、憲法及び法律に掲げる原則に従わなければならない。
2 政党は、その結成及び目的の実現において、特に以下の事項を行うものとする。:
(a)国家の範囲内にあること。
(b)国益を保護すること。
(c)世論の形成、特に国家の重大問題に関して寄与すること。
(d)市民の愛国心を高め、モザンビーク国家を強固なものにすること。
3 政党は、市民の政治的及び市民的な教育を通して、国家の平和及び安定に貢献しなければならない。
4 政党の結成、構成及び運営は、法律によって定めるものとする。
第76条 政党が、宗教団体又は教会に直接関連する表現を含む名称を使用することは禁止する。また、国家又は宗教の象徴と混同される紋章を使用することも禁止する。
第77条 政党は、国家の政治的及び社会的な秩序を変更するために、暴力的手段を主張又は行使してはならない。
第78条 社会組織は、独自の関係性及び利益を有する団体の形態として、民主主義及び市民による公的生活への参加を促進する上で重要な役割を果たすものである。
2 社会組織は、市民の権利及び自由の実現、並びに市民的義務の履行における個人的及び集団的な意識の向上に貢献する。
第79条 全ての市民は、侵害された権利の回復を要求し、又は一般の利益を保護するために、管轄当局に請願、苦情及び不服申立てを行う権利を有する。
第80条 市民は、違法な命令又は自己の権利、自由及び保障を侵害する命令に従わない権利を有する。
第81条 全ての市民は、個人として、又は当該利益を保護する団体を通して、法律に従って民衆訴訟を提起する権利を有する。
2 民衆訴訟を提起する権利には、特に以下の権利が含まれる。:
(a)被害者が権利を有する損害賠償を請求する権利。
(b)公衆衛生、消費者の権利並びに環境及び文化遺産の保全に対する違反行為の防止、停止又は追及を推進する権利。
(c)国及び地方自治体の財産を保護する権利。
・モザンビーク共和国憲法(2004)【私訳】へ戻る。