第10条【不可侵の人権】、第11条【生命、人格及び尊厳に対する権利、人クローン作成の禁止、拷問等の禁止】、第12条【虐待及び拷問等の禁止、奴隷制及び人身売買の禁止】、第13条【良心、思想及び信仰の自由】、第14条【情報へアクセスの保障】、第15条【選挙権及び被選挙権の保障】、第16条【被疑者及び被告人の権利】、第17条【移動の自由、出国及び再入国の自由、外国人の権利及び義務、犯罪人引渡し】、第18条【住居の不可侵】
第2編【権利、自由及び義務】
第1章【基本的な権利及び自由】
第10条 ガボン共和国は、公権力を拘束する、不可侵かつ時効によって消滅しない人権を承認及び保障する。第11条 全ての市民は、生命、人格の自由な形成並びにその尊厳並びに身体的及び精神的な完全性の尊重に対する権利を有する。
人間のクローン作成は、これを禁止する。
あらゆる形態の拷問又は残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける刑罰若しくは取扱いは、これを禁止する。
第12条 何人も、逮捕又は収監されている場合においても、屈辱的な取扱い、虐待若しくは拷問を受け、又は残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取扱い若しくは刑罰を受けてはならない。
あらゆる形態の奴隷制及び人身売買は、これを禁止する。
第13条 良心、思想並びに宗教及び信仰の自由な実践の自由は、全ての人に保障される。
第14条 国は、市民に情報への平等なアクセスを保障する。
全ての人は、意見、表現、通信及び報道の自由を有する。
いかなるメディアであれ、情報にアクセスし、これを発信する権利を行使することができる。行政文書へのアクセスは、全ての市民に開放されるものとする。
全ての市民は、法律の定める条件の下で、自己に関するファイル、アーカイブ又は登録簿の情報及びその使用目的を通知され、又はデータの訂正若しくは更新を要求する権利を有する。
法律により、個人の人格、個人的及び家族のプライバシー並びにその権利の完全な行使を保護するために、コンピュータ及び情報通信技術の利用について定めるものとする。
第15条 全てのガボン市民は、法律の定める条件の下で、選挙権及び被選挙権を有する。直接、又は選出された代表者を通して、公務の運営に参加できるものとする。
国は、選挙権並びに政治的及び職業的な責任への男女平等なアクセスを保障する。
第16条 何人も、恣意的に拘禁されてはならない。
何人も、安全及び手続き上の要件に従い、代理人に対する十分な保障がなければ、留置及び勾留されることはない。
全ての被疑者は、その弁護に不可欠な保障を提供する公正な裁判によって有罪が立証されるまで、無罪と推定される。
予防拘禁は、法律の定める期間を超えてはならない。
あらゆる裁判において、弁護権は全ての人に保障される。
第17条 全ての市民は、ガボン共和国内を自由に往来し、出国及び再入国する権利を有する。国内のどこにでも自由に住所及び居所を定める権利を有する。また、外国に居住又は滞在する場合、国の保護及び援助を受ける権利を有する。
適法に国内に滞在する外国人は、身体、家族及び財産に関して法律上の保護を享受する。
共和国の法律及び規則を遵守しなければならない。
いかなるガボン国民も、二国間又は多国間の国際協定及び国内法によらない限り、犯罪人として引き渡されることはない。
第18条 全ての人はプライバシーの権利を有する。
住居は不可侵である。その捜索は、裁判官又は法律の指定するその他の当局によってのみ、命じることができる。捜索は、その定める方法によってのみ、実施することができる。
住居の不可侵を侵害又は制限する措置は、集団的危険を回避し、差し迫った脅威から公共の秩序を守るために、特に伝染病の危険に対処するために、又は危険にさらされている人を保護するためにのみ、講じることができる。
公共の秩序及び国家の安全保障上の理由により、法律によってのみ、その制限を命じることができる。
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