『異世界転生者はブラックサンダー使い【第1章】』第1節
『氷河期世代のおっさんだけど、異世界転生したらブラックサンダーの能力を付与された件』
第1章 反乱軍の娘
第1節 転生
私の名前は鈴木まこと。豊橋市に住む40代のおっさんだ。フリーランスを自称しているが、何か人より優れたスキルがあるわけではなく、ほとんどフリーターのような生活をしている。
今日はスーパーで食材を調達し、帰宅する途中である。
お金がないフリーランスは、節約と健康のために自炊しなければならないのだ。
食材を詰め込んだ袋を手に持って、いつも通り、近所の歩道を歩いていた。
ふと前を見ると、向こうから大きなトラックが、車道を走ってこちらに向かってくる。
随分スピードを出しているなぁと思っていたら、そのトラックは車道から歩道に乗り上げ、私の方に突っ込んできた。
「えっ?!ちょっ・・・何?うそだ・・・」
そこから私の意識は飛んでしまった。
気が付くと私は、温かいふわふわした空間に浮かんでいた。
「ここは・・・どこだろう・・・夢の中?僕は確か・・・トラックが突っ込んできて・・・死んだのか?いや・・・やっぱり夢の中?」
「久しぶりの転生者じゃ・・・1000年ぶりじゃ。」
どこからか・・・上の方から?いや、頭に直接、声が響いてくる感じだ。
「神様?仏様?天使様?・・・私は死んだのですか?それとも、これは夢ですか?」
「わけは知らんが、お主は別の世界から、わしが司るこちらの世界に転送されてきたのじゃ。よって今から、お主はこちらの世界で暮らすがよい。」
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