『平凡なおっさんだけど霊界探偵に採用されました【第2章】』第4節
『氷河期世代のおっさんだけど、豊川稲荷で道に迷ったら霊界探偵に採用された件』
第2章 鳳来寺山
第4節 事件の報告
「山本君、大丈夫?」「はい、なんともないです。信じられません。殺されるかと思いました。」
「そう・・・無事で本当によかった。私の作戦ミスで危険な目に合わせてしまって、ごめんなさい。」
「いえ、本当に大丈夫です。マサナさんが速攻でとどめを刺してくれたおかげです。」
「うん。それじゃあ、帰りましょう。」
その後、私たちはもっくる新城で一緒に食事をして、マサナさんはそのまま名古屋に帰っていった。
私は数週間後、帰ってきたボスに事件解決を報告した。
「名古屋の大谷君からも聞いたけど、山本君、大活躍だったそうですね。」
「いえ、無我夢中で錫杖を振り回しただけです。あの錫杖、剣にもなるんですね。」
「えぇ、万能ですから。他にもいろいろな機能がありますよ。」
今回の報酬を私に手渡しながら、ボスはそう言った。
(今回はたまたまラッキーで勝てたけど、次回は、この錫杖の力をよく理解した上で、事に当たらなければ・・・)
私は、この錫杖の力が私の想像をはるかに超えていたので、なんだか俄然やる気が湧いてくるのだった。
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