『平凡なおっさんだけど霊界探偵に採用されました【第3章】』第1節
『氷河期世代のおっさんだけど、豊川稲荷で道に迷ったら霊界探偵に採用された件』
第3章 黄金のきつね像
第1節 キャッツ・ファング
久しぶりにボスから連絡がきたので、私は霊界探偵事務所に顔を出した。私はその間も、普通の仕事をちゃんと続けていた。
「久しぶりですね、ボス。事件ですか?」
「えぇまぁ、事件と言いますか・・・これから発生する可能性があるのです。」
「一体どんな事件が起きるというんですか?」
「簡潔に説明すると、キャッツ・ファングが黄金のきつね像を狙っているのです。」
「?・・・キャッツ・ファング?・・・黄金のきつね像?なんですか、それは?」
「まず、キャッツ・ファングについて説明しましょう。キャッツ・ファングは霊界の盗賊グループです。女性3人組で、狙った宝物を必ず盗んでしまうということで、霊界ではけっこう有名です。」
「なるほど。そのキャッツ・ファングが黄金のきつね像を狙っていると。」
「えぇ。彼女たちは数百年前からずっと、黄金のきつね像を狙ってきたのです。」
「数百年前・・・さすが霊界ですね。時間のスケールが違いますね。」
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