『妖怪保護活動家・氷室忍(4)【妖魔・サキュバス】』第5章
妖怪保護活動家・氷室忍が、ヒルトン名古屋で妖魔・サキュバスを退治し損ねるの巻
第5章 小早川氏の死
しばらく経って、市議会議員・小早川秀明氏の死が報じられた。心不全か何かで倒れて、そのまま亡くなったらしい。
彼が死んだのは病気のせいだったんだろうか、それともあの妖魔のせいだったんだろうか?
妖魔のせいだったのであれば、妖怪対策課が事後に退治したことだろう。
氷室は自室でコーヒーを飲みながら、ぼんやり考えていた。
あの時、どうしていたら彼を救えたんだろうか?
いや・・・第三者があれこれ悩んでもしようがない。
妖魔との出会いもまた、人生を左右することがある。
「運命ってやつなのか・・・」
氷室は一人、つぶやいた。
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