『永遠の旅人・神無月京介(3)【吉川サオリ編】』第7章
国民的な女性格闘家・吉川サオリが修行中に、異世界の旅人・神無月京介と共闘するの巻
第7章 夢みた後で
「ここまで来れば大丈夫でしょう。」京介がそう言うと、サオリは京介に頭を下げてお礼を言った。
「京介さん、ありがとうございました。まさか、こんなことになるなんて・・・」
「いえいえ、大したことはしていません。ここは夢幻郷という名の精神世界。少しくらい暴れたって大丈夫ですよ。」
サオリは京介を見つめながら言った。
「あのー・・・これから私の山小屋に来ませんか?お礼をしないといけないですし、いろいろとお話したいですし・・・」
「ありがとうございます。それでは後ほど、サオリさんの山小屋に伺いますね。」
「分かりました。お待ちしております。」
サオリは京介と一旦別れて、山小屋に戻ることにした。
ここでサオリは目が覚めた。彼女は石の上に腰かけたまま、少しだけ居眠りしていたのだ。
サオリは何か大事な約束があったような気がするのだけれど、何も思い出せなかった。
「私・・・ここで何してたんだろう?・・・あっ、そうだ、山小屋に戻って朝食を作らないと・・・その後、コーヒでも淹れてゆっくりしよう。」
サオリは立ち上がり、まだ朝もやが残る山道をゆっくりと歩いていった。
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