『スライムハンター・東一郎(2)【遠州の湖】』第4章
『鬼畜不倫で全てを失った人気俳優・東一郎が、遠州の湖でエリナに化けたスライムを駆除するの巻き』
第4章 駆除
東は銃を取り出し、彼女に向かって構えた。しかし、どうしても引き金を引くことができない。
「ダメだ、できない・・・彼女はエリナだ、スライムじゃない。」
木村は東を叱咤した。
「東さん、しっかりしてください。今駆除しないと、後々大変なことになりますよ。あれで知恵があったら、私たちはあいつにやられていたんですよ。」
東は答えた。
「分かってます!」
東は銃を撃った。弾丸は彼女の胸を貫通し、彼女はスライムの姿に戻った。
しかし、コアを撃ち抜くことができなかったらしく、二人に向かってのそのそと進んできた。
「東さん、コアに当てないと!!」
木村が叫んだ。東も大声で答えた。
「分かってます!!見た目に惑わされてはダメなんだ。心の目で・・・心の目で・・・」
東の心眼が開いた。彼はもう一度、引き金を引いた。
ズドーーン!!コアを撃ち抜かれたスライムは、その場に倒れて液体になってしまった。
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