『永遠の旅人・神無月京介(3)【吉川サオリ編】』第6章
国民的な女性格闘家・吉川サオリが修行中に、異世界の旅人・神無月京介と共闘するの巻
第6章 阿修羅との戦い
京介は、最初は阿修羅と互角に戦っていた。しかし、徐々に劣勢となってきた。サオリは固唾をのんで戦いを見守っていた。
京介はサオリの手前、我慢して律儀に格闘していたが、阿修羅のパンチが一発ヒットした瞬間にブチ切れた。
「このクソ野郎がぁ!腕の数が違うんだから、そんなの・・・おかしいだろぉお!!」
京介は霊丸を連射した。阿修羅の腕が全て吹っ飛んだ。京介が怒鳴った。
「ここまでお前は、俺よりも腕が4本多かったんだから、ここからは腕なしで戦えぇ!」
京介は、腕のない阿修羅の胴体にキックを連打した。
阿修羅の形相がさらに恐ろしくなった。
なんと阿修羅の腕が6本全て復活し、その手にはそれぞれ鋭い剣が握られていた。
京介は阿修羅のすさまじい剣撃を避けながら、叫んだ。
「この卑怯者がぁ!恥を知れぇえ!!」
京介は法印を結び、法術で竜巻を起こした。
阿修羅は竜巻に飲み込まれ、吹き飛ばされてバラバラになった屋根と一緒に、上空へグルグルと巻き上げられていった。
(こんな卑怯者、まともに相手することはない。)
京介はサオリの手を引いて、阿修羅堂から逃げ出した。
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