『妖怪保護活動家・氷室忍(2)【妖怪・コンドーム】』第3章
妖怪保護活動家・氷室忍が、豊橋の松葉町で妖怪・コンドームを保護するの巻
第3章 元同僚
ルナが氷室に言った。「ありがとうございました。なにかお礼をしたいんですが、ちょっと・・・」
氷室が察して言った。
「あぁ、早く帰って汚れた服を洗濯したほうがいいですよ。それでは、また。」
「ごめんなさい。本当にありがとうございました。」
ルナたちは改めてお礼を言って、足早に去っていった。
ルナたちの姿が見えなくなった後に、氷室は近くの電柱に隠れている人影に向かって言った。
「誰だ・・・もしかして兵藤か?」
「久しいな、氷室。その妖怪、またどこかで放流するつもりなのか?」
「あぁ、そうだなぁ・・・名古屋なら女子高生が大勢いるから、こいつも喜ぶだろう。」
「お前が言うと冗談に聞こえないよ。」
氷室の警察官時代の同僚・兵藤俊介は、皮肉な笑みを浮かべながら言った。
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