『妖怪保護活動家・氷室忍(3)【妖怪・卵かけババァ】』第5章
妖怪保護活動家・氷室忍が、もっくる新城で妖怪・卵かけババァを退治するの巻
第5章 食料品の価格高騰問題
卵かけババァは、氷室めがけて生卵を投げつけた。氷室はその生卵を割れないようにキャッチすると、卵かけババァに向かって霊丸を発射した。
急所を撃たれた卵かけババァは、倒れてそのまま灰になってしまった。
氷室はその灰のかたまりに手を合わせてつぶやいた。
「かわいそうだが、食べ物を粗末にする妖怪を生かしておくわけにはいかないんだ。」
昔、安い卵は1パック(10個)100円で買うことができた。
ところが最近では、安い卵でも1パック200円以上する。
卵1個当たり20〜30円である。
そんなご時世に、生卵を投げてムダにする妖怪を野放しにすることは国益に反する。
食べることは、命をいただくことである。
社会がどんなに豊かになろうと、私たちはそのことを決して忘れてはいけないのです。
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