『妖怪保護活動家・氷室忍(3)【妖怪・卵かけババァ】』第3章
妖怪保護活動家・氷室忍が、もっくる新城で妖怪・卵かけババァを退治するの巻
第3章 兵藤からの電話
ハルカとそんな話をしていると、氷室のスマホが鳴った。「電話・・・兵藤からか。ハルカさん、すいません。」
「えぇ、大丈夫ですよ。電話でてください。」
「もしもし、氷室です。」
氷室が電話にでると、兵藤の大きな声が耳に響いた。
「氷室!お前、この間のコンドームのお化け、本当に名古屋で放流しただろっ!お前、人がせっかく忠告しに行ったのに、なにやってんだ!!」
「なにって・・・保護した妖怪を都会で放流しただけだよ。名古屋には同じような変態がたくさんいるから、そんな妖怪が1匹増えたって大したことないだろう。」
「このバカヤローー!!!」
兵藤はそう叫ぶと電話を切ってしまった。
ハルカが心配そうな顔で氷室に聞いた。
「バカヤローって聞こえましたけど、大丈夫ですか?」
氷室が冷静に答えた。
「えっ、あぁ、大丈夫です。こいつは昔から短気なんです。言いたいこと言って、勝手に電話を切ってしまうんですから。それではこの子をよろしくお願いします。」
「これからどちらへ行くんですか?」
ハルカが聞くと、氷室が答えた。
「新城ですよ。」
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