『永遠の旅人・神無月京介(5)【久保田アキラ編】』第2章
西三河の美人市長・久保田アキラが奇妙な法廷で、異世界の旅人・神無月京介に弁護されるの巻
第2章 出廷
「市長、出廷の時間です。」市長室のドアが少し開き、職員の呼び声が聞こえた。
うとうとしていた市長は、目をこすりながら聞き返した。
「えっ・・・なに?あなたはどこの課の職員なの?こんな時間まで残業?」
職員は何も答えずに、どこかへ行ってしまった。
市長室を出て廊下を見渡してみたが、誰もいない。
廊下の照明がいつもより少し暗く感じる。
どこからか話し声が聞こえるので、市長は、そちらに向かって歩きだした。
しかし、いくら歩いてもたどり着けない。長い廊下が延々と続く。
(おかしいな・・・こんなに長い廊下、庁舎内にはなかったと思うんだけど・・・)
しばらく歩き続けると、ようやく廊下の突き当たりにある部屋の扉にたどり着いた。
市長はノックして入室した。彼女は驚いた。
そこはどこかの裁判所の法廷だった。
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