『永遠の旅人・神無月京介(3)【吉川サオリ編】』第5章
国民的な女性格闘家・吉川サオリが修行中に、異世界の旅人・神無月京介と共闘するの巻
第5章 阿修羅の修行
サオリは一流の格闘家である。現実世界では最強であり、誰もその力には敵わないし、そのスピードにはついてこれない。
しかし、ここは夢幻郷。サオリは阿修羅のパワーとスピードに圧倒された。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・こいつ、人間じゃない・・・本当にこんな化け物が・・・」
阿修羅の攻撃がヒットするたびに、サオリの衣服が消滅していく。
まさに野球拳である。とうとうサオリは全裸になってしまった。
見かねた京介は、大きな白いシーツをサオリめがけて投げかけた。
「そこまでです!次の相手は私です。」
サオリはシーツを受け取ると、それで体を覆い、道場の隅に座り込んだ。
京介が阿修羅の前に立つと、阿修羅は容赦なく攻撃してきた。
京介は阿修羅の攻撃をかわしたり、受け流したりしながら、阿修羅にパンチやキックで攻撃した。
サオリは驚いた。
「すごい・・・互角だ。」
ここは夢幻郷という名の精神世界。
能力者は、イメージすることによってあらゆることを実現できる。
それに対して、現実世界は、肉体という制約のある物質世界。
勝手が違うのである。
・『永遠の旅人・神無月京介(3)【吉川サオリ編】』目次に戻る。