『スライムハンター・東一郎(2)【遠州の湖】』第3章
『鬼畜不倫で全てを失った人気俳優・東一郎が、遠州の湖でエリナに化けたスライムを駆除するの巻き』
第3章 スライム
「エリナ、ごめん。怒ってる?」東が一生懸命エリナに話しかけているが、彼女は無反応であった。
無反応と言うより、どう反応すべきか探っているような様子だった。
木村がすたすたと歩いてきて、東に心配そうな顔で言った。
「東さん、そいつスライムかも知れません。」
東が驚いて言った。
「えっ?!スライム?彼女が??」
木村はポケットから小さな瓶を取り出し、中の液体をエリナにぶっかけた。
シュワワァア・・・えりなの姿が一瞬スライムになったが、すぐに人間の姿に戻ってしまった。
「東さん、間違いありません、スライムです。変形能力がある個体です。知恵はあまりないようです。すぐに駆除してください。」
二人は急いで彼女から離れ、距離をとった。
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