『スライムハンター・東一郎(2)【遠州の湖】』第2章
『鬼畜不倫で全てを失った人気俳優・東一郎が、遠州の湖でエリナに化けたスライムを駆除するの巻き』
第2章 エリナ
うな丼を食べ終わり、二人は定食屋を出た。また道路を歩いていると、向こうから女性が歩いてきた。
東は驚いた。向こうから歩いてくる女性は、彼の知人であった。
「エリナ、久しぶり!こんなところで会うとは・・・」
ところが、彼女は彼を無視して、そのまま歩いて行ってしまった。
「東さんの知り合いですか?」
木村が聞くと、東が答えた。
「えっ、あぁ、彼女は名古屋のデリヘル嬢で、そのー・・・」
「あぁ、もうその説明は結構です。ですが、彼女、ちょっと様子がおかしかったですね。」
「きっと、最近利用してないから、少しふてくされているんだ。ちょっと、もう一度話しかけてみます。」
「・・・そうですか。気を付けてください。」
木村の心配そうな顔に気を留めることもなく、東はエリナの方に走っていった。
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