『エスパー・伊藤六郎(7)【昔田ミオ編】』第3章
エスパー・伊藤六郎が名古屋の栄にある光の教会ビルで、ハルサメ研究所の能力者から昔田ミオのことを説明されるの巻
第3章 夜の街
食事が終わり、三人はサイゼリヤを出た。伊藤はナオに言った。「ごちそうさまでした。」
ハルナは、申し訳なさそうな顔でナオに言った。
「ありがとうございました。私までごちそうになってしまって・・・」
ナオは微笑んで二人に言った。
「いいんですよ、気にしないでください。それではまた。」
ナオは二人にあいさつして去っていった。
ハルナはナオの後ろ姿を見ながら伊藤に言った。
「とても美しい女性ね。」
伊藤はハルナに答えた。
「うん。」
伊藤は(ハルナもすごくかわいいし、とても魅力的だよ)と言いたかったけれど、今そんなことを言うとなんだかおかしいような気がして、言葉をのみ込んだ。
二人は名古屋の賑やかな夜の街を、地下鉄の駅に向かって歩いていった。
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