『エスパー・伊藤六郎(6)【光の教会編】』第2章
エスパー・伊藤六郎が伊良湖岬にある光の教会で、大須のパソコンショップの仕事を斡旋されるの巻
第2章 外務担当理事
伊藤はユイカに聞いた。「こちらの教会にも能力者がいるんですか?ハルサメ研究所・・・いえ、あのー、政府の秘密研究機関とは関係ないんですか?」
ユイカは静かに説明を始めた。
「超能力とか秘密研究機関とか、そういうことはあまり意識されない方がいいでしょう。この教会は一応、と言いますか、れっきとした宗教法人です。それ以上でもそれ以下でもありません。」
伊藤はなんだか、肩透かしを食らった気分になった。
「はぁ、そうですか・・・」
ユイカは説明を続けた。
「教会に所属し、教会の紹介する仕事をしていれば、平穏な生活ができるでしょう。もちろん、あなたの自由な意思を尊重した上で。」
伊藤は考えていた。
(本当になんだか得体の知れない団体だけど、そう感じるのは、今日来たばかりだから当たり前か。キョウコさんもユイカさんも、なぜか分からなけど不思議な雰囲気で、自信たっぷりで余裕な態度だなぁ。)
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