『魔獣送還師・柊慎一郎(3)【酒本フユミ編】』第1章
魔獣送還師・柊慎一郎が演歌歌手・酒本フユミの前で、豊根に出没した3頭の巨大オオカミを送還するの巻
第1章 豊根の温泉
酒本フユミは国民的な人気演歌歌手である。彼女は今、豊根村に来ていた。プライベートな観光である。
観光スポットを一通り巡った後に、ゆっくりと温泉に入った。
体は芯から温まり、肌がしっとりツルツルになる感じがした。
彼女は温泉から出た後に、外に出た。少しのぼせてしまったからである。
日が傾いてきた。もうすぐに夕方である。やがて日が沈み、山の集落は闇に沈むのだろう。
フユミはつぶやいた。
「さて、どうしようかなぁ。」
少し小腹がすいたけれど、夕食まで我慢しようか、それとも軽食をとろうか。
フユミはそんなことを思案していた。
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