『魔獣送還師・柊慎一郎(1)【菱田ユリコ編】』第4章
魔獣送還師・柊慎一郎が女優・菱田ユリコの前で、豊橋のまちなか広場に出没した巨大熊を送還するの巻
第4章 召喚魔法と送還魔法
柊とユリコは喫茶店に入り、コーヒーを飲みながら話をしていた。「あの巨大熊は魔獣の一種です。私が唱えたのは魔獣送還魔法です。送還魔法は召喚魔法の逆で、私が研究開発したものなんです。」
柊は少し自慢げにユリコに説明した。
ユリコは柊に質問した。
「魔獣・・・誰があんな魔物を召喚したりしているんですか?」
柊は真面目な顔でユリコに答えた。
「実は、まだ何も分かっていないんです。魔獣が出没するようになったのも、最近のことなんです。私はとりあえず、送還魔法を研究開発しただけなんです。」
ユリコは感心して言った。
「送還魔法・・・さっきの魔法は、あなたが自分で考えたんですか?すごいですね。」
柊は微笑んで言った。
「送還魔法の原理自体はシンプルなんです。一で魔獣の動きを止め、二で魔界とつながる送還ホールを作り、三で魔獣をその穴に沈め、フィニッシュで送還ホールを消滅させた上で、全てを解除するんです。召喚魔法の方が難しいんです。」
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