『果てしなきスターレット(1)【上黒石モネ編】』第4章
人気女優・上黒石モネが大須商店街で、緋色のスターレットによるひき逃げ事件を目撃するの巻
第4章 タイムマシン
加賀美はモネに言った。「私はもう行きます。後のことはあなたにお任せします。」
モネは彼に聞いた。
「任せるって・・・どうすればいいんですか?」
加賀美は笑いながら言った。
「ハハハッ。私が今言ったことを、消防や警察の人にそのまま伝えればいいんですよ。警察は、頭のおかしいひき逃げ犯を探し続けるでしょう。この時代には存在しない人間をね。」
加賀美はスターレットに乗ると、ものすごいスピードで走り去った。
スターレットはどんどん加速し、やがて前方から後方へ、まばゆい光に包まれた。
ドォオオーーーーン!!!
ものすごい音が響き渡った瞬間、スターレットは煙のように消滅してしまった。
ビューーーーン!!
スターレットが消えた後には、風が大きな音を立てて通り抜けるばかりであった。
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