『幽玄鉄道の夜(4)【湯谷温泉の人食い化け猫】』第4章
孤高の天才アーティスト・鬼瓦チヒロが、幽玄鉄道の旅人・草野崇と湯谷温泉で人食い化け猫を目撃するの巻
第4章 湯谷温泉
草野とチヒロは湯谷温泉に着いた。温泉に入って体が温まった後に、二人は食堂で一緒に定食を食べていた。
「この定食は山菜がおいしいですね。」
チヒロがそう言うと、草野は答えた。
「川魚もおいしいでしょ。山菜もおいしいですけど、私は魚が好きなんですよ。」
草野とチヒロは定食を食べ終えて、食後のコーヒを飲みながらくつろいでいた。
その時、外から大きな悲鳴が聞こえてきた。
「ぎゃぁああーー!!助けてくれぇえーー!!」
二人が驚いていると、温泉の職員が大声で叫んだ。
「化け猫が山から降りてきたぞぉ!みんな逃げろぉお!!」
チヒロは驚きのあまり、目を見開いて固まっている。
草野はチヒロの手を引いて逃げ出した。
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