『妖怪保護活動家・氷室忍(6)【妖怪・オッパイ星人】』第1章
妖怪保護活動家・氷室忍が、鳳来寺山で妖怪・オッパイ星人を退治するの巻
第1章 鳳来寺山
氷室は鳳来寺山の山道を歩いていた。非常に険しい道である。歩いていると言うよりも、登っていると言った方が正確だろう。
氷室は長年の研究とフィールドワークにより、ようやく妖怪事件の震源地にたどり着いた。
そこは妖怪を発生させる場の中心地。
そこに行けば、10年前から東三河で妖怪が発生するようになった原因を知ることができるはずだ。
氷室はスマホで地図を確認してつぶやいた。
「もうそろそろ着くはずなんだけど・・・」
前方に何かが散らばっている。倒れてバラバラになった祠の残骸のようだ。
氷室はつぶやいた。
「これか・・・」
地震、台風、山の獣あるいは経年劣化などの自然現象で倒れたのか、それとも誰か人間が故意に倒したのか・・・
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