『エスパー・伊藤六郎(7)【昔田ミオ編】』第1章
エスパー・伊藤六郎が名古屋の栄にある光の教会ビルで、ハルサメ研究所の能力者から昔田ミオのことを説明されるの巻
第1章 経済産業担当理事
今日は木曜日で、伊藤六郎は大須のPCパラダイスで働いていた。午後6時に退勤した後に、同僚の河口ハルナと一緒にやよい軒で晩飯を食べる予定だった。
仕事が終わり、伊藤がハルナと一緒に歩いていると、向こうからきれいな女性が歩いてきた。
女性は伊藤に話しかけてきた。
「こんばんは、伊藤さん。仕事帰りですか?」
伊藤は女性に言った。
「こんばんは・・・あのー、なぜ私の名前を?」
女性は申し訳なさそうな顔で謝罪した。
「あぁー、私としたことが。ごめんなさい。私、光の教会の経済産業担当理事・松上ナオと申します。今日は伊藤さんにお話したいことがありまして。」
ハルナが気を利かせて言った。
「そういうことでしたら、私はここで・・・」
ナオはハルナの言葉を遮って言った。
「いえ、大丈夫ですよ。そんな深刻なお話ではありませんので、三人でお話しましょう。どこがいいかしら・・・サイゼリヤでいいかしら?」
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