『魔獣送還師・柊慎一郎(5)【松上ユキ編】』第6章
魔獣送還師・柊慎一郎が女優・松上ユキの前で、砥鹿神社に出没したキマイラを退治するの巻
第6章 名鉄電車
プラットでの公演が終わり、ユキは名古屋に行くために名鉄電車に乗っていた。車窓の風景を眺めながら、ユキは自分より年下のあの男のことを考えていた。
「忙しくなかったら、彼、どんなところに連れていってくれたんだろう。」
ユキは何かを想像しながら、微笑んでつぶやいた。
「フフフッ・・・もう、本当にしょうがないんだから。」
ユキの微笑みはとても魅力的で、まるで悪魔の誘惑のようだった。
今日は雲一つない、きれいな秋晴れの日である。
名鉄電車の車窓から見える景色は、どこまでものどかで美しかった。
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