『魔獣送還師・柊慎一郎(3)【酒本フユミ編】』第5章
魔獣送還師・柊慎一郎が演歌歌手・酒本フユミの前で、豊根に出没した3頭の巨大オオカミを送還するの巻
第5章 魔獣の謎
柊とフユミはカフェに入ると、コーヒーを注文した。フユミはコーヒーを飲みながら、柊に質問した。
「あのー、さっきの巨大なオオカミは、本当にオオカミなんですか?あまりにも大きかったし、目は赤く光っていたし・・・それに、あなたは何者なんですか?不思議な魔法でオオカミたちを消してしまいましたね。」
柊は彼女の質問に答えた。
「あのオオカミは魔獣です。私は自分で研究開発した送還魔法を使い、魔界に送還したんです。」
フユミはさらに質問した。
「魔獣って・・・なんでそんな恐ろしいものが現れたんですか?」
柊は微笑んで答えた。
「魔獣が出没するようになったのは最近のことで、原因はよく分からなかったんです。しかし、私はいくつかの仮説を検証して、大体の見当がつきました。」
フユミは少し興奮して言った。
「原因を究明されたんですか。すごいですね!ぜひ教えてください。」
柊は首を振って言った。
「いえ、まだ確認中ですので口外できません。ある人物の名誉にかかわりますから。」
彼女は少しがっかりして言った。
「そうですか・・・残念です。」
柊はフユミに言った。
「全て確認できたら、お話できると思いますよ。」
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