『エスパー・伊藤六郎(7)【昔田ミオ編】』第4章
エスパー・伊藤六郎が名古屋の栄にある光の教会ビルで、ハルサメ研究所の能力者から昔田ミオのことを説明されるの巻
第4章 光の教会ビル
月曜日、伊藤は栄にある光の教会ビルを訪れた。ビルのエレベーターで7階まで上がり、光の教会名古屋支部の受付に行った。
受付には誰もいなかったので、受付台にあった受話器を取って話した。
「もしもし、あのー、伊藤六郎と申しますが・・・」
受話器の向こうから女性の声が聞こえてきた。
「はい、少々お待ちくださいね。」
伊藤は受付の女性に案内され、小さな会議室に通された。
会議室には女性が一人、イスに座っていた。伊藤はその女性にあいさつした。
「どうも、こんにちは。伊藤六郎と申します。」
女性はイスから立ち上がり、微笑んで彼に言った。
「どうも、はじめまして。私、ハルサメ研究所の能力者・葦岡リホと申します。」
「?!」
伊藤は驚いた。なぜこんなところに、ハルサメ研究所の能力者がいるのか?
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