『妖怪保護活動家・氷室忍(6)【妖怪・オッパイ星人】』第6章
妖怪保護活動家・氷室忍が、鳳来寺山で妖怪・オッパイ星人を退治するの巻
第6章 祠
兵藤は真面目な顔で氷室に聞いた。「あの祠を再建すれば、妖怪事件はもう発生しなくなるんだな。あんなちんけな祠がなぁ・・・」
氷室も真面目な顔で兵藤に説明した。
「あの祠は大昔に、偉大な霊能力者が作ったんだろう。強力なエネルギースポットを囲う、結界みたいなものだと思う。もしかして利修仙人かもしれないなぁ、知らんけど。」
氷室は説明を続けた。
「祠を再建しても、しばらくは妖怪事件が発生するだろう。10年かけて撹乱・形成された場が収束するのに、どれくらい時間がかかるのか。龍山先生がご存命なら、計算することができたかもしれないね。」
兵藤は笑いながら言った。
「ハハハッ。龍山大先生は、お前がたった今、問答無用で射殺しちまったからなぁ。」
「私が撃ったのはオッパイ星人だよ。」
氷室は少し不機嫌な顔で兵藤に反論した。
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