『エスパー・伊藤六郎(1)【津田アカリ編】』第6章
エスパー・伊藤六郎が大須商店街で、元SKE48のタレント・津田アカリと出会うの巻
第6章 逃亡者
伊藤はアカリに言った。「前世の記憶のことは、何も気にする必要はありません。現世で人間に転生したんですから、人として真面目に、一生懸命に生きるだけでいいんですよ。今までと同じように。」
アカリは驚いた。
彼は超能力者で、テレキネシスが使えるだけでなく、他人の思考が読めるのだ。
アカリが呆然としている間に、伊藤は足早に去っていった。
強力な超能力を有する彼は、ハルサメ研究所に追われているのだ。
ハルサメ研究所には、彼と同じように見出され、強化・訓練された超能力者がいる。
「もう・・・僕のことは放っておいてくれ・・・」
伊藤は一人、静かにつぶやいた。
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