『魔獣送還師・柊慎一郎(4)【解決(?)編】』第4章
魔獣送還師・柊慎一郎が豊橋技科大学のキャンパスで、大学時代の先輩・榊原宗一に説教するの巻
第4章 狂気の研究者
柊は、真剣な表情で榊原を見つめながら言った。「誰かが研究目的で、適当な魔獣を適当に送還したと考えれば辻褄が合うんです。それができる人間が豊橋の大学にいる。そして、その人物は私のことを知っている。送った魔獣を見つけたら、送還魔法で魔界に送り返すことができる私のことを。」
榊原は微笑んで柊に言った。
「うん、君の仮説は正しい。そんな人間、私以外にいないからね。しらを切るつもりはないよ。」
柊はあきれて言った。
「なんのために?というのは愚問ですね。先輩、ムチャな研究もほどほどにしてください。」
榊原は申し訳なさそうな表情で言った。
「いや、本当にすまなかった。」
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