『エスパー・伊藤六郎(5)【橋下カンナ編】』第5章
エスパー・伊藤六郎が名古屋城周辺で、国民的な美人タレント・橋下カンナに襲われるの巻
第5章 精神世界
伊藤はキョウコに質問した。「光の教会・・・ですか。まぁ、信教の自由がありますから、あなたたちが何を信じようが自由でしょう。あなたたちは一体、何を待っているんですか?」
キョウコは、右手の人差し指を天に向けて言った。
「人類の革新です。」
伊藤は彼女に聞いた。
「??・・・人類の革新ってなんですか?」
キョウコは目をつむり、両手を胸に置いて言った。
「人類はこの能力を天から授かったのです。天に通じる精神世界は、この世の物質世界よりもはるかに豊かなのです。」
伊藤は彼女に言った。
「あなたはその教会の勧誘に来たんですか?」
彼女は無表情で言った。
「いえ。今日はただ、迷える子羊に道を示しに来ただけです。道に迷ったときには、私たちの教会に来ると良いでしょう。」
そう言うと彼女は、伊藤に教会のパンフレットを手渡した。
「そうですか、ありがとうございます。」
キョウコは彼に一礼し、静かに去っていった。
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