『魔獣送還師・柊慎一郎(2)【奄海ユウキ編】』第3章
魔獣送還師・柊慎一郎が女優・奄海ユウキの前で、蒲郡の竹島に出没した巨大タコを送還するの巻
第3章 魔獣送還師
彼は送還魔法を発動した。「送還魔法、発動、一・二・三・フィニッシュ!」
巨大タコは一瞬、硬直したように動きを止め、その直後、巨大タコの足下に大きな穴が開いて、巨大タコはズブズブと沈んでいった。
巨大タコが完全に沈んで姿を消すと、大きな穴も消えてしまった。
男がユウキに話しかけた。
「もう大丈夫ですよ。」
ユウキはようやく落ち着いて、彼に返答した。
「ありがとうございます。ものすっごく驚いて、心臓が止まるかと思いました。」
彼はユウキに名乗った。
「申し遅れました。私、柊慎一郎と申します。この地方では、最近、たまにですけど、魔獣が出没するんです。それで私は、魔法を使って魔獣を送還しているんです。」
ユウキも柊に名乗った上で、質問した。
「はぁ・・・あっ、私、奄海ユウキと申します。魔獣っておっしゃいましたけど、なんですか、魔獣って?」
柊は驚いて言った。
「あっ、あの奄海ユウキさんですか?立ち話もなんですから、どこかでコーヒーでも飲みながらお話しましょうか。」
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