『魔獣送還師・柊慎一郎(1)【菱田ユリコ編】』第5章
魔獣送還師・柊慎一郎が女優・菱田ユリコの前で、豊橋のまちなか広場に出没した巨大熊を送還するの巻
第5章 魔獣騒動の謎
ユリコは柊に質問した。「送還魔法ができても、召喚魔法はできないんですか?」
柊はユリコに説明した。
「召喚ホールを作るだけならできますけど、それ以外の原理が分かりません。どうやって魔獣を呼び寄せるのか・・・自分が召喚したい魔獣を、得体の知れない魔界から、どうやって探し出すことができるんでしょうか?」
ユリコは柊に言った。
「だとしたら、そもそも、あの魔獣は、召喚魔法で呼び出されたものなんでしょうか?どこかの研究所で、実験的に作り出された可能性もありますよね。」
柊は感心して言った。
「なるほど、その可能性もありますね。なかなか筋がいいなぁ。ユリコさん、あなたもこの分野を研究してみませんか?この分野は最近、開拓されたばかりで層が薄いんです。数年研究に打ち込めばオーソリティになれますよ!」
ユリコは首を振って言った。
「いえ、私なんか、とてもそんなことできません。」
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