『エスパー・伊藤六郎(7)【昔田ミオ編】』第5章
エスパー・伊藤六郎が名古屋の栄にある光の教会ビルで、ハルサメ研究所の能力者から昔田ミオのことを説明されるの巻
第5章 研究所と教会
伊藤は身構えた。リホは慌てて彼に言った。「待って!落ち着いてください。今日は戦いにきたんじゃありません。ちょっとお話をしにきたんです」
彼は拍子抜けした顔でリホに聞いた。
「・・・なんの話ですか?」
リホは微笑んで彼に言った。
「経緯を説明しにきました。」
リホは伊藤に説明を始めた。
「あなたが光の教会の影響下に入ったために、ハルサメ研究所は様子を見ているのです。と言いますか、様子を見ざるを得ない状況なのです。あなたは昔田ミオさんの事件、もう聞いていますか?」
彼は首を傾げてリホに聞いた。
「昔田ミオさん・・・の事件ですか?知りませんけど。」
リホは説明を続けた。
「昔田ミオさんは、昔、光の教会にいた能力者です。彼女の能力はとてつもなく強大でした。今のあなたよりも、ずっと強力な能力者だったのです。彼女はある日突然、消失してしまったのです。」
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