『東三河今昔【創作】物語集(12)【玉林編】』第4章
乳岩峡でハイキングしていた人気タレント・玉林が痴漢に遭い、地元の人間と霊能探偵が犯人を逮捕するの巻
第4章 女性の悲鳴
「キャアァアアーーーー!!!」女性の大きな悲鳴が響き渡った。調査のために乳岩峡に来ていた亀頭と神谷は、その悲鳴を聞いて顔を見合わせた。
「何だろう・・・滑落かな?」
神谷が首を傾げながらそう言うと、亀頭が大声で言った。
「神谷さん、例の痴漢が出たんですよ!女性の悲鳴でした。間違いありません!!」
亀頭はさっさと悲鳴の方向に走っていった。神谷も亀頭の後を追い、懸命に走った。神谷が亀頭に言った。
「でも、滑落の可能性もあるでしょう?」
少々思い込みの激しい亀頭は、走りながら叫んだ。
「間違いありませんよ!絶対に痴漢です!!」
しばらく走ると、山道に人影が見えた。亀頭が叫んだ。
「あれだ!!」
そこには不審者に抱き着かれ、必死に抵抗している女性の姿があった。
・『東三河今昔【創作】物語集(12)【玉林編】』目次に戻る。