『東三河今昔【創作】物語集(12)【玉林編】』第3章
乳岩峡でハイキングしていた人気タレント・玉林が痴漢に遭い、地元の人間と霊能探偵が犯人を逮捕するの巻
第3章 般若男
玉林は青森出身の人気タレントである。彼女は名古屋での仕事を終え、プライベートで東三河に来ていた。名古屋から東三河までの鉄道が開通して以来、大都市から東三河に来る観光客は増加していた。
彼女は今日、乳岩峡でハイキングを楽しんでいた。山道を歩きながら、自然の美しい景色を眺めていた。
「たんげ、あずましい景色だなぁ。」
ズササァアアーーーッ!!!
その時である。前方の斜面から何者かが、ものすごい勢いで滑り下りてきた。
「えっ!?」
玉林は呆気に取られてしまった。斜面から滑り下りてきたのは般若の面をかぶった男だった。
「オッパイのでかい女はいねぇが!!」
般若男はそう叫ぶと、玉林に抱き着いてきた。
「キャアァアアーーーー!!!」
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