『東三河今昔【創作】物語集(15)【平埜レミ編】』第1章
東三河の銘菓・ブラックサンダーをかけたコロシアムでの決闘は、ウイロウやチクワが投げ込まれて滅茶苦茶になったの巻
第1章 ブラックサンダー
今は昔、東三河にはブラックサンダーという銘菓があった。時は平安時代、東三河の山の麓にあった大きな岩に凄まじい雷が直撃した。
この雷撃により、大岩の表面は炭のように真っ黒になってしまった。
近くの集落の人々はこれを黒雷様と呼んで祭り、やがて神社が建立された。
その黒雷神社にあやかって作られた真っ黒な雷おこしが、ブラックサンダーである。
東三河の霊能探偵・神谷龍之心は地元の菓子屋・佐藤と話していた。
神谷はブラックサンダーを食べながら佐藤に聞いた。
「久しぶりにブラックサンダーを食べました。やっぱりおいしいですねぇ。ただ真っ黒なだけの雷おこしではないですね。何が入ってるんだろう?そもそも、どうやって黒くするんですかね?」
佐藤は笑って神谷に答えた。
「ハハハッ。それは企業秘密ですよ。ずっと受け継がれてきた伝統の味、そして伝統の秘技です。」
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