『東三河今昔【創作】物語集(15)【平埜レミ編】』第2章
東三河の銘菓・ブラックサンダーをかけたコロシアムでの決闘は、ウイロウやチクワが投げ込まれて滅茶苦茶になったの巻
第2章 名古屋の菓子屋
神谷は佐藤に聞いた。「それなのに、このブラックサンダーにそっくりなお菓子を勝手に開発し、あろうことか東三河でも販売し始めた名古屋の菓子屋があるんですか?」
佐藤は憤慨して言った。
「そうなんですよ!ひどい話です。あの菓子屋は利益のためならなんでもやるんです。あいつらが作るお菓子に何が入っているか、知れたもんじゃありませんよ。どうやって黒くしたんだか、怪しいものですね。」
神谷は佐藤をなだめながら言った。
「佐藤さん、落ち着いてください。しかし、私は霊能探偵ですから、菓子屋同士の対立に干与できませんよ。」
佐藤は神谷に事の経緯を説明した。
「それが、売り言葉に買い言葉で、コロシアムでの決闘で決着をつけることになったんです。いえ、東三河を代表する剣闘士は決まっているんです。神谷さんには審判員をお願いしたいんです。名古屋側の剣闘士や審判員がおかしな判定をしないよう、牽制してほしいんです。」
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