『東三河今昔【創作】物語集(4)【麻矢ミキ編】』第2章
東三河の中心都市を二分する新コロシアム建設問題は、愛知県令・麻矢ミキの提案によって住民投票にかけられることになったの巻
第2章 ゾンビ剣士
志村は神谷に言った。「信じられないのはごもっともです。しかし、この噂が本当なら、決闘は反対派が圧勝することになるでしょう。」
神谷は申し訳なさそうな顔で言った。
「私はこの問題については、賛成でも反対でもないんです。建てたい人がたくさんいるなら建てればいいし、そうでなければ止めればいいし・・・」
志村は言った。
「いえ、だから、賛成派と反対派が拮抗していて、議会でも話がまとまらないくらいなんですよ。」
神谷は単刀直入に聞いた。
「それで、志村さん。私に依頼したいことって何ですか?まさか、決闘の件ですか?」
志村は神谷に懇願した。
「そのまさかです。もし、反対派の剣闘士がゾンビ剣士だったら、神谷さんの霊能力でなんとかなりませんかね?」
神谷はしばらく腕を組んで考えていたが、やがて口を開いた。
「お話は分かりました。後日、こちらから返事をさせていただきます。」
志村は神谷に深々と頭を下げて言った。
「どうかよろしくお願いします!」
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