『東三河今昔【創作】物語集(3)【新柿ユイ編】』第1章
東三河を旅行中の人気女優・新柿ユイは、妖怪・柿太郎にさらわれ、霊能探偵に救出された直後に大爆発を目撃するの巻
第1章 妖怪・柿太郎
今は昔、東三河に柿太郎という妖怪がいた。東三河は、昔も今も柿の名産地である。この妖怪は、柿の木になっている実を勝手に食べてしまう、少し迷惑な妖怪である。
1日に10個とか20個なら許せるけれども、柿太郎は柿の実を無限に食べることができるのだ。
放っておけば、東三河中の柿の実を食べ尽くしてしまうだろう。
そして、柿太郎は食べた柿の実を分解し、エネルギーとして蓄えることができる。
恐ろしいことに、体内に蓄積されたエネルギーが臨界点を越えると、柿太郎は大爆発を起こして消滅するのである。
この大爆発が起こると、地方の小さな街など一瞬で焦土と化してしまう。
過去に数回、この大爆発のために山が崩れたり、集落が吹き飛んだことがあった。
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