『東三河今昔【創作】物語集(7)【山野内スズ編】』第3章
名古屋に向かう暴走列車の中で、風魔の術師・山野内スズによる魔獣退治を東三河の霊能探偵が目撃するの巻
第3章 悪魔将軍
神谷は騒ぎ出した乗客たちをかき分けながら、先頭車両まで歩いていった。先頭車両には武装した車掌が待ち構えていた。
「お前らぁあ!静かにしろぉおお!!うるさい奴から順番に、今すぐぶっ殺すぞぉおおお!!!」
車掌は完全に正気を失っていた。車掌の後ろから女性が出てきた。能念レナである。
「久しいなぁ。いつぞやの霊能探偵か。」
神谷は驚いた。彼女は悪魔将軍と化して失踪した、かつての人気女優・能念レナである。
「レナさん・・・いや、今回もお前の仕業か!悪魔将軍!!」
レナは悪魔将軍に変身した。
「フフフッ。乗客の中に霊能探偵がいたか。ちょうどよい。この列車、みんなまとめて地獄行きだ!」
「そうはさせるか!」
神谷の殺気を感じ取った悪魔将軍は、それを嘲るように笑った。
「ハハハッ。我は全ての魔物を統べる悪魔将軍!お前の相手などこいつで十分だ!!」
悪魔将軍がそう言った瞬間、恐ろしい魔獣が現れた。
「さらばだ、霊能探偵!また会おう・・・地獄でな。フハハハツ!!」
炎のようにメラメラ燃える魔獣を残して、悪魔将軍は姿を消してしまった。
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